【はじめに】
こちらの記事は前回「謎解き好きが「群青村」の謎に挑んだら、ドツボにハマった話。 - 晴れ、ときどき曇り」以上にネタバレ満載かつ個人的な考察がたくさん盛り込まれていますので、ご覧の際はご注意ください。
ご自身でMV、メイキング、Solo Clipをご覧になってからお読みいただくことを推奨いたします。
前回書いた通り、MVやSolo Clip、メイキングを見ても、何だか腑に落ちないなぁと思った点がいくつもありました。
なかなか苦戦しましたが、考えに考え抜いた末、"こういうことなんじゃない?"という自分なりの考察を導き出しました。
(Hey! Say! JUMP - 群青ランナウェイ [Official Music Video] - YouTube)
結論から言うと、
伊野尾、伝承記に載っていた「男」の子孫説
です。
言うなれば、伝承記の内容が本当なのか検証するために群青村に行ったということです。
呪いを呼び起こしてしまうダンスをしたのも、「青の呪い」が本当に起こるのかを確かめるため。
「心霊スポットに行って心霊現象をカメラに収める」みたいなアレ。
実際に「青の呪い」は存在していて、次々とメンバーを恐怖に陥れてしまった。
そしてその「青の呪い」をおさめるため、伊野ちゃんは我が身を犠牲にして親狐となり、子狐の暴走を止めるに至った…
- これが、私が導き出した考察の概要です。
ここからは、この考察に至るまでのポイントを見ていきます。
《異世界は3つあった?》
「狐に触れられると異世界に閉じ込められてしまう」
多くのメンバーが閉じ込められたとされる異世界、これが1つ目の異世界です。
さらに、ルポライターさんのツイートから大ちゃんが他のメンバーとは"別の時空"に閉じ込められたということが明らかになっているので、こちらが2つ目の異世界と言えるでしょう。
そしてこの異世界には3つ目が存在していると考えました。
それは伊野ちゃんがいた異世界です。
この理由を言及するために、ここではまず、いのありやまの3人の各異世界について振り返ります。
大ちゃんがいた異世界では、
①「青い狐 266」と書かれたメモ
②266号室の鍵
③青い狐の肖像画
④ガラスの破片
の4つが存在していました。これらはいずれも涼介がいた異世界でも存在していました。
伊野ちゃんがいた空間では、上記の②266号室の鍵、④ガラスの破片が存在していたことに加え、大ちゃんが閉じ込められた空間で床に書いた「HELP」も浮かび上がっていました。④に関しては、涼介が壁に投げつけたのと同時に伊野ちゃんがいた空間の壁にガラスが飛んできたような描写がありました。
大ちゃんが閉じ込められていた空間は「他のメンバーと時空が違った異世界」なので、そこに涼介がいた異世界と同じものが存在していることは特に不思議ではありません。
一方、伊野ちゃんはどうでしょう。
鍵が落ちていたところは共通していますが、涼介が投げたグラスが飛んできたのち、大ちゃんが書いた「HELP」が床に浮き上がってきていました。
それぞれ違う時空の異世界に存在している2人のSOSとも捉えられる行動が、伊野ちゃんのいた空間で起こったということは、涼介がいた異世界でも、大ちゃんがいた異世界でもない、もう一つ別の異世界が存在していたとするのが自然だと考えました。
神社にワープするための出口のようなものがあったのも、伊野ちゃんがいた異世界のみでした。さらに一つの部屋の中をぐるぐる回っているだけでループをしているわけでもなさそうでした。そのことからも他のメンバーとは違う世界線にいたと考えて不自然ではないでしょう。
ルポライターさんのツイートで最後までいのありについて言及されなかったのは、「伊野ちゃんを怪しそうに見せる」という意味(詳しくは前回の記事参照)と、実は2人が各々違う時空の異世界にいたこと、そして伊野ちゃんを特別に見せる必要があったのではないかと予想しました。
《2枚の面》
知念ちゃんが子狐に身体を乗っ取られたことに気付いた伊野ちゃんは、無事に知念ちゃんを救出し、狐の面を神社に祀ります。
手元にある面は2枚。
赤い線の入った面と白い線だけの面。
知念ちゃんが子狐の姿にされたときにつけていたのは白い線の面だったので、白い線の面が子狐のもの、赤い線の入った面は親狐のものということが分かります。
伝承記によると神社に祀られたのは狐の親子の面ということですから、2枚あること自体は何ら不思議ではないのですが、親狐の面はそのシーンで突然出てきたもの。それまではどこにあったのでしょうか。
そもそも「青の呪い」は狐の親子にまつわるものだったはず。親狐が出てきていないというのは少々違和感があります。
《呪いを解く方法》
子狐に身体を乗っ取られてしまった知念ちゃんの呪いを解く方法は「愛情」でした。
一口に「愛情」と言っても種類は色々あります。家族、恋人、友人、タレントとファン、はたまた人間と動物でも良いでしょう。思い付く関係性は様々です。
今回で言うと、最初に思い浮かぶのは「メンバー同士の愛情」でしょう。もちろんこれも正しい。というかむしろメインだと思っています。しかし、これが「親子の愛情」という意味も含んでいるとしたら…。
そもそも群青村の「青の呪い」とは、親狐が人間から酷い仕打ちを受け、それを恨んだ子狐が次々と人間を消してしまう、という言い伝えが元になっていました。
子狐は人間を恨んでいるのに、人間からの愛情で呪いが解けるでしょうか?
もし「伊野ちゃんが親狐になった」のが正しいとすれば、伊野ちゃんが知念ちゃんを抱きしめることで呪いが解けるのは、「親子の愛情が呪いを解いた」ということになります。
つまり、伊野ちゃんは子狐の呪いを解くために自ら親狐の呪いにかかり、知念ちゃんを救ったのです。「抱きしめることでお互いの呪いが解ける」というところまでを計算に入れて。
伊野ちゃんが親狐と関係があるとしたとき、「最初から親狐だったのでは?」という考え方もできなくはないのですが、
・雄也が狐に触れられて意識を失う現場を目撃し驚いていた
・異世界らしき空間で狐から逃げ回っていた
・神社に到着したときに初めて来たような仕草が見られた
という3点から、元から親狐だったとするのは少々無理があるのではないかと思いました。
また本編ではカットされていましたが、メイキングには大ちゃんが子狐に触れられて車の前で目覚めるというシーンがありました。
本編だけを見ていると、伊野ちゃんと大ちゃんが車に乗っているシーンから突然大ちゃんの異世界のシーンになるので、「伊野ちゃんが異世界に閉じ込めたのでは?」と考えてしまうのも無理はありません。
しかし、逆に考えみてください。「あえてメイキングには残した」のです。もし大ちゃんが伊野ちゃんの手によって異世界に閉じ込められていたのなら、そもそも子狐に触れられるシーンは撮らなくてもいいはずで、メイキングからもカットしてよかったはずです。だとすれば、本編にはなかったものの知念ちゃんの姿をした狐に閉じ込められたと考えた方が妥当でしょう。
【まとめ】
伝承記の内容を人伝に聞いていた伊野ちゃんは、実は伝承記に書いてある男の子孫であった。その言い伝えは本当なのか、群青村に実際に赴き確かめたいと思っていた。Hey!Say!JUMPの撮影と称して、メンバーと呪いを呼び起こすダンスをした。呪いが解き放たれ、子狐が知念ちゃんの身体を乗っ取ってしまった。メンバーは次々と異世界に閉じ込められ、狐の姿にされた知念ちゃんは必死でメンバーを助けた。そんなことになっているとは知らない伊野ちゃんは、路地裏で一緒に遊んでいた雄也が狐に触れられて意識を失うところを目撃する。
人伝に聞いていた伝承記の内容と類似することに驚いていると、いつの間にか伊野ちゃん自身も異世界にいた。しかも振り向くと狐の姿が。狐から逃げ惑う伊野ちゃんの前に現れた出口を抜けるとそこは神社だった。目の前には伝承記。その伝承記を読み、言い伝えは本当だと理解したのと同時に、とんでもないことをしてしまったことに気が付いた。
伊野ちゃんは、子狐に乗っ取られた知念ちゃんを助けるため、異世界に閉じ込められたメンバーを助けるため、自ら親狐となって子狐と自身にかかった呪いを解いた。
そしてメンバーは何事もなかったかのように現実に戻ってきた。
【おわりに】
前回の感想を投稿してから暇さえあれば群青村の謎について考えてきたものの、MVを見れば見るほど謎が増え、考えれば考えるほど分からなくなり大苦戦していたのですが、メインの考察としてはこれが私の出した結論です。抜けもあるだろうし、矛盾もあると思いますが、一個人の勝手な考察なので話半分で聞いておいてください(笑)
番外編でここでは触れていない謎について考察できているものもあるので、余裕があれば書こうかな〜と思っています。
是非とも公式さんにはいつか全ての謎について解説していただきたいところですね(笑)
兎にも角にも、群青村の謎にはめちゃめちゃ苦戦したけど、とても楽しませてもらったので、天才プロデューサー伊野尾さん、ありがとう!という気持ちしかないです!
謎解き、考察大歓迎なので、どんな形でもいいから是非またやってほしい!やる気だけはあるぞ!!(解けるかどうかは別としてw)
それではこの記事の締めとして、これまで数々のヒントをくれたルポライターさんについて言及しておきたいと思います。
ルポライターさんはメンバーのすぐ後を追うかのように「青の呪い」にまつわる体験をしていました。また最終的には神社に祀られた狐の親子の面を見つけていました。このことから、ルポライターさんも実はJUMPちゃんと同じくらいの時間軸にいたんだろうなぁと思います。
異世界に行くには「青の呪い」が解放されている必要がありますし、「知念侑李氏ーーー!」は、あの場に知念ちゃんがいないと成立しません(笑)
そして狐の親子の面を祀った「彼」とは、言わずもがな伊野尾さんのことであり、「彼」が面を祀ったのは呪いを解いた後のはず。ルポライターさんが戻ってくる前に面を祀ったのなら、知念ちゃんの名前を叫ばずとも帰ってこられるでしょうからね。
最後まで存在が謎のままだったルポライターさん。もしかすると、この人は群青村の謎の中で惑う私たちを投影した姿だったのかもしれません。
Fin.
Thank you for reading through to the end!!
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