晴れ、ときどき曇り

果てしない愛しさはこの心に確かに生まれる

記憶の話。

 

2020年1月18日。

 

もう1年の月日が経つなんて信じられないくらい、昨日の事のように覚えている。

 

私の忘れたくない記憶のひとつ。

 

── あの日も今日のように手が悴むほどの寒さだったね  ──

 

 

 

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時は2019年1月某日。

 

私は山梨県から都内方面に向かう特急列車の中で、これを書いている。

 

突然なんの話って?

 

それはさらに遡ったある日のこと。

 

 

 

山田涼介主演「記憶屋」のエキストラの募集メールが届く。

 

偶然にもエキストラの日程として挙げられていた日は既に大学の講義期間が終わっており、バイトも出られないと言ってあった。本当のところは単に「休みたかった」だけなのだが何が功を奏するか分からないもので、ちょうど終日空いていたのだ。

 

場所は山梨。

2年間だけだが住んでいたことがある。撮影場所と住んでいたところはかなり離れていたが、「山梨」という地名だけで懐かしい気持ちになる。

 

 

設定は女子大生。当時現役大学生だったのでピッタリ。卒業を待つだけの4年生だったけど(笑)

 

「当たったらラッキーだな〜!」

軽い気持ちで応募してみた。

 

数日後、バイト終わりにスマホを見ると、

ロック画面の通知欄に「山田涼介主演「記憶屋」エキストラ」の文字を見つけた。

 

ファンクラブからのメールだけは見逃したくないので、受信するとバナーに通知がくるように設定してある。

 

番協に一度でも応募したことがある人はご存知だと思うが、メールは当選した人しか来ないので、内容を見なくとも当選したことが分かる。

※まれに「キャンセル待ち」のこともあるが、件名に書いてある

 

 

私の「ワンチャン当たる」はまじで当たる。

(かもしれない)

 

興奮冷めやらぬまま当日の集合時間を確認すると、かなりの早朝だった。しかし前乗りしようにも、前日にバイトがあり休むわけにもいかない…。

仕方なく始発に乗ることを決意した私は、午前3:30に起床し、現地へと出発したのだった…

 

集合場所の最寄り駅までは順調に来たのだが、ここで予想だにしないハプニングが発生。

 

バスが来ねえ…(絶望)

 

なんと撮影場所の近くまで行くはずのバスが待てど待てども全く来ないのだ。

 

こりゃダメだとバスは諦めタクシーに乗り場に並んでいると、『学校間に合う?』と聞かれた。

何か勘違いされているなと思いつつも「あぁ、まぁ」と曖昧な返事をし、タクシーに乗り込んだ。

 

目的地を告げると『今日、3回目だよ〜』とタクシーのおじさん。

私「そうですよね〜、すみません(笑)」

タクシーのおじさん『試験は何時から?』

撮影場所となった大学に通ってる学生だと思われてる。まぁまさかエキストラだとは思わないよね(笑)

 

その大学の学部の話をされたが、当時私が専攻していた分野と全く違っていたので話が分かるわけもなく、テキトーに相槌打ったり無理矢理話を合わせているうちに、なんとか集合時間ギリギリで到着。(タクシーのおじさんありがとうございましたm(_ _)m)

時間厳守って書いてあったから遅れたら殺されるかとおもた…(大袈裟)

 

本人確認等受付を済ませ、案内される。

ノートと筆箱、パソコンを机の上に用意し、しばし待機。

 

スタッフさんから注意事項のアナウンスがあり、動きの確認が行われた。

 

スタッフさんからは「偏差値70くらいの大学の想定なので、賢そうにお願いします(笑)」とのこと。

 

賢そうに見えるってだけで ここまでやってこられたようなものなので朝飯前だ、任せろ。(ちがう)

 

 

監督さんやスタッフさんからの説明の後、いよいよ、俳優の登場。

 

 

いつもコンサートで見るアイドル・山田涼介とは全く違っていて、俳優・山田涼介は、役に入り切っていて良い意味ですごく普通の人だった。

 

リハーサル、テスト、本番、別カットでのテスト、本番。

 

スタンバイ中、

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こんな感じの表情とか口を尖らしてムゥーとしてみたり、

 

「噛まない」で有名な彼が、本番中2回くらい噛んでみたり、

 

メイク直しされてる姿が可愛すぎたり、

 

静かに(←ここ重要)安定の過保護&強火ヲタク発揮しつつ、彼と一緒に作品に関われているこの時間が幸せでたまらなかった。

 

 

 

初めて君を見つけたとき、

それは君が初めて演技をしたときだった。

君の演技に惹かれ、声が、表情が、大好きだった。

 

まさかそんな大好きな人と同じ作品を作っているなんて

初めて君を見た11歳の私は想像もしていなかっただろう。

 

 

予定時刻より かなり巻いて終わり、早く帰れるのは嬉しかったけど、一緒にいられる時間が終わってしまうのがすごく寂しかった。

またすぐに会えたらいいのにな。

 

絶対映画館に見に行くし、Blu-rayが出たら絶対買おう…と心に誓い、帰路につく。

2020年の公開を楽しみに待つことにする。

 

 

 

 

《おまけ》

 

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記念品は、台本とお揃いのデザインのクリアファイルでした。

 

とても貴重で幸せな時間をありがとうございました。

 

「記憶屋」の大ヒットを心から祈っています。

 

 

 

_________________________  2019年1月

 

 

 

 

 

※ここからは映画の内容に触れています。ネタバレは避けていますが、ご覧になる際はご注意ください。

 

 

記憶屋公開、おめでとうございます!

エキストラに参加した日から、公開する日を待ち望んでいました!

 

公開までのインタビューで撮影のお話を聞いて期待値が高まったまま拝見しましたが、期待通りとても素敵な作品でした。

 

ここではいくつかのキーワードに分けて、感想を綴りたいと思います。

 

①「普通の大学生を全力で演じた」 主演・山田涼介

上記でも触れましたが、本当に彼は「普通の大学生」でした。役に入りきっている彼からは、アイドルオーラは消え、それはもう、遼一という1人の青年だった  ──

劇中ではチェック柄のシャツばかり着ていたのも、等身大の大学生っぽさを表現するためだったのでしょうか…。笑

ちなみに、遼一くんは大学4年生の設定だったようですが、私もエキストラ参加当時は大学4年生だったので、ちょっとだけ嬉しさを噛み締めていました‪w(聞いてない)

 

 

②記憶屋の正体は何者なのか?

謎解きとして考察しながら見るという楽しみ方もできます。記憶屋の正体が分かっていない初回鑑賞時限定ですが…。笑

私は謎解きや推理系のコンテンツが好きなので、考察しながら見ていました。推理小説好きの人にとっては少しライトな謎でした。私も謎解きが好きなので、割とはやい段階で記憶屋の正体には気付いたのですが…それ以外にも謎はたくさんあるのです。

「あの時のあの言葉はどういう意味?」「あの描写はなに?」…全ての謎が明らかになったとき、これらの疑問は「そういうことか!」という納得感に変わります。

さらに2回目に見ると、1回目に見た時とはまた違った角度で見られるので、新たな発見もあってまた面白い!

 

 

③切なく、考えさせられるストーリー

記憶屋に出てくる登場人物は、全員が誰かのことを想っています。けれど愛があるが故に、様々な想いが錯綜してしまいます。記憶屋という存在自体はフィクションですが、登場人物の関係性、恋人や友人・幼馴染、家族…実際に私たちが経験し得るシチュエーションが描かれています。もし自分がその立場ならどうしているだろう?何が正解なのだろう?と深く考えさせられました。

そしてなんと言っても、ラストシーンには胸を締めつけられる…

こんなラスト、誰が予想してた?

 

 

 

既に私は2回鑑賞しましたが、2回とも泣きました‪。しかも同じところで。笑

少なくともあと1回はムビチケを使うために見に行くので、また泣いちゃうんだろうなぁ…笑

 

エキストラ行った時も思ったんですけど、DVDは絶対買いますね。(謎の宣言)

いや、Blu-rayで買います!(どっちでもええわ)

 

 

 

さて最後に、この記事の冒頭で2020年1月18日と書いたのですが、実は冒頭の文章、この日行われた舞台挨拶の会場に向かう時に書いていました〜!たった数行、ちょっと小説っぽいフレーズを書きたかっただけ〜!‪w

というわけでその日の舞台挨拶のレポはこちら! (Twitterでツイートしたものです)

↓↓↓↓↓↓

①丸の内編

 

 

②京成ローザ編

 

 

 

 

Fin.